El fandango en la frontera

辺境のファンダンゴ。メキシコ在住ライターのラテンアメリカ情報ブログ。

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ルイス・バルデスとメキシコ版『ズートスーツ』その1 

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J-WAVE MODAISTAのSOUNDS&CITIES出演時に触れた
チカーノ(メキシコ系アメリカ人)演劇の金字塔的作品『ズートスーツ
スペイン語版メキシコ公演の話題。
いま発売中のラティーナ8月号にも記事を書きましたが、このブログ記事でそこに書ききれなかったエピソードも含め紹介します。

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演劇『ズートスーツ』は第二次世界大戦の終戦間際に実際に起こった
スリーピー・ラグーン殺人事件とその後勃発したZoot Suit Riots
を元に演劇作品に仕立てたもの。
だぼだぼのズートスーツを着たチカーノギャング=パチューコの青年が
殺人罪を着せられ、闘うという物語で、そのなかには当時の社会情勢、
移民への差別、アイデンティティの模索といったテーマが盛り込まれています。

パチューコに関してはこちらの記事を参考に

オリジナルは史上初のスパングリッシュ(スペイン語と英語のミックス)
による演劇で1978年にアメリカ合衆国で初公演されて以来、ロサンゼルス、
ニューヨークはブロードウェイでも上演され大ヒットしました。

ロサンゼルス演劇興行史上、最も観客数の多い作品であり、未だにその
記録は塗り替えられていないことからも、当時とても画期的で、
移民問題を真っ正面から扱った大衆演劇として秀逸な作品であるというのがわかります。

それがチカーノだけに焦点をあてるのではなく、アジア系、ヨーロッパ系、
アフリカンアメリカンなど様々な移民を捉えている点でも、多くの
ロサンゼルスの人々の心を惹き付けたのでしょう。
演劇の登場人物のなかには日系人女性のパチューカ(パチューコの女性版。だいたいはポンパドール、ミニスカート姿)も居て、当時めちゃくちゃパチューコファッションが流行っていたのを彷彿とさせます。
終戦間際のアメリカ合衆国でそんな日系人女性がいたっていうのが、かなり興味深い。

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舞台監督はチカーノ劇作家、映画監督、俳優のルイス・バルデスで、
今回のメキシコ公演も舞台監督を務めました。数ヶ月前からメキシコを訪れて、準備していた様子。


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メキシコ公演のポスター↑
そういや、劇場で配布してたリーフレットにはカロ(チカーノスラング)用語紹介まで入っていて、気が利いていたな~

ルイス・バルデスは60年代にカリフォルニア州サンフランシスコ
から1時間半ほどのサンフアンバウティスタという郊外の地域にテアトロ・カンペシーノ(農民、労働者の劇団)
を設立。その名前通り、メキシコ系移民のぶどう農園でピッキングしていた
労働者=カンペシーノたちを集めて劇団を始めたのです。
私は、その歴史についてよくわかっていなかったので、演劇公演と同時期にUNAM(メキシコ国立自治大学)で開催されたチカーノ文化シンポジウムで、色々知る事ができました。

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バルデスは舞台『ズートスーツ』を元に81年同名映画を監督します。
この映画は日本でもチカーノカルチャーが追うひとたちに人気の作品。
主演はエドワード・ジェイムス・オルモス。
ずいぶん前に観たので、忘れている部分も多いのですが、演劇よりも
映画の方が暗くて希望がない感じだったような....。
演劇はコミカルな要素が強かった気がしました。テーマは同じなんですが。

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そして87年に歌手リッチー・バレンスの生涯を描いた映画『ラ・バンバ』を監督。
世界的にヒットしたこの作品については、もはや説明の必要なしですよね。


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スペイン語版『ズートスーツ』は劇団UNAM(メキシコ国立自治大学)により演じられ、
主演は、映画『LA ZONA』や日本公開もされた『ダックシーズン』に出演していた
俳優のEnrique Arreola。
『ダックシーズン』ではピザの配達人を演じていたので記憶に残ってる方も多いのでは。
あの映画だとひ弱な、さえない兄ちゃんだったけど、舞台ではクールなパチューコ役を熱演。

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公演のカーテンコールでアリゾナ移民対策法=SB1070に反対!のバッジを
全員がつけて登場したときにゃ泣けてきたね。この演劇公演と同時期に勃発した問題だった。

こんなに素晴らしい作品『ズートスーツ』の上演を実現したルイス・バルデスに取材しなければ、ライターじゃないだろと思い、会場のスタッフにどうやったら取材できるのか質問。なんとUNAMでチカーノ文化シンポジウムが2日間行われるという情報をゲット!しかし日程が決まっていないという....(メキシコではよくあること)
とりあえず連絡先を渡して、待つことに。しかしいっこうに連絡は来ない(これもメキシコではよくあること)
ので、結局また自分から連絡してみると、劇団UNAMのディレクターとのインタビューをセッティングされてしまった....まあ、ディレクターにも話を聞いてみたかったから、それはそれでよかったのですが、えーと、私はルイス・バルデスにインタビューしたいんですけど.......。さて私はルイス・バルデスに直接取材できるのでしょうか?

※と、ここで、長くなったので記事分けます。
ルイス・バルデスとメキシコ版『ズートスーツ』その2



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[ 2010/07/20 10:20 ] 文化 | トラックバック(-) | CM(0)
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