El fandango en la frontera

辺境のファンダンゴ。メキシコ在住ライターのラテンアメリカ情報ブログ。

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手術入院体験記1 入院初日 

8月11日


本日の夜から入院する予定なので、まず、ベッドの確保をその当日の朝にしなければならない。
そのため家族が、病院へ行ったところ、夫が最近職場を移籍した際の書類が一枚足りないので、それがなければ、予定通り入院も手術もできないかも、と脅されたらしい。「今さらそんなことを言うなんて!」という感じだが、この国で頻繁に起こるこの手の類いの問題には慣れっこなので、驚きよりも、「やっぱり…」と思ってしまう。
しかし、あれだけ、さんざん待ったのに、手術できないなんて、と愕然とした気持ちになる。



今年の7月に行われた大統領選により、12月からはPRI(制度的革命党)が新たに政権を握るだろう(その問題でメキシコは未だに大騒ぎなわけだが)。そうすれば、政府の人間はそう取っ替えになるから、病院の上層部も全部変わり、色んな変更が生じるだろう。今まで苦労して手術を受けれるような手はずをとった私や家族の努力は皆無になる可能性もある。ここ半年の間に私の腹は腹踊りも腹太鼓もばっちりなくらいにふくらんでいるわけだから。いや、これ以上待ったら、お腹がふくらみすぎて、あの空に飛んで行けるかもしれない。なんてメルヘンなんだ….ってそうじゃないだろう、なんとしてもそれは避けたい!!と、グルグル考えて止まらない。思わず、家にあるサン・フーダスの祭壇に祈る。サン・フーダスはメキシコにおけるバリオ(低所得者層)の守護聖人である。私はカトリック教徒ではないが、このサン・フーダスにたくさんFe(恩恵)をいただいている気がするので、毎日祈っているのだ。

いっぽう夫は、手続きに足りない書類を得るために休日だというのに会社まで行っていた。家のつけっぱなしになっているテレビからは、ちょうど、メキシコとブラジルのサッカーチームが金メダルを争うオリンピックの試合が放映されていたのだが、そんなことは、本当にどうでもいいくらい私は焦っていた。

私は、かねてからオリンピックやワールドカップなどのスポーツの祭典にまったく興味がなくて、夫が「テレビでオリンピックの日本代表が競技しているよ!」と報告をしてくれているのに、「あ、そうなんだ」と軽く受け流して、呑気にネットでサイゾーをチェックしているような、非常な人間なのですよ。

ところで、うちの前にある外務省の駐車場には常に警備にあたっている警察官が数人いるのだが、毎週日曜日に童心に帰ってこっそり駐車場でサッカーを楽しんでいる(日曜は偉い人がいないのと、車がほとんど駐車場にないのでおとがめもないんだろう)。そんなサッカーを愛する警察官たちが、この日、私が手術できるかどうかをドキドキしながら家で待っている間も、オリンピック中継をテレビで見ていて、メキシコが金メダルを獲得した瞬間、警察官という立場も忘れて、喜んで叫びまくってるの声を聞くのは、なかなかよいものだなあとボンヤリ思っていた。そして、夫が奔走した結果、見事に書類を受け取り、手続きが完了したとの報告を得て、いやーメキシコが金メダルとって本当によかったなーと、とってつけたように思ったのだった。


病院に着くと、インターネットで入院時に必要なものを調べまくって用意したのに、ほとんど没収される。パジャマはもちろん、パンツやブラジャーなどの下着も、はおり用の上着も駄目で、携帯、財布など貴重品さえも持ってきてはいけないとのこと。持って行くのは洗面用具と本とタオル、トイレットペーパー、飲料用水くらいだ。
塗っていたマニキュアも全部落とせとのことで、リムーバーを渡されて足も手もすべて落とす。さらに剃毛処理をされる。なんか監獄に入るような気分。
入院中は専用のガウンのような綿の服をきて過ごす。足下はサンダル。
(私はビーサンを持参)
私が通された部屋は3人部屋で、前日に子宮をとったばかりという二人の女性がうなってベッドに横になっていた。
運良く、窓際のベッドがあてがわれるが、窓から見えるのは、ぼろいビルの屋上にある給水塔みたいな殺風景さ。しかもベッドの番号の上に書かれている私の名前、MAGAYA MIHOになってるし。「マガヤ」か….。

同室の患者たちのうち、ひとりの50代くらいの女性、アルマには彼女の妹という付き添いがいたが、もうひとりの60代近い女性ロサには、付き添いがいない。アルマの妹は翌日来れないので、かわりに看病してくれないか、と頼まれる。
いや、私も患者なんだがなあ…と思いつつも、困ったときはお互いさまだ。私が元気なうちはもちろん助けるよ。看護婦の対応が悪いから患者同士で助けあわなければならないのは想像はつく。でも、このアルマ、なんだか偉そうで、その髪型から、ツタンカーメンに見える。よし、今日から彼女をツタンカーメンと呼ぼうと、勝手に心に決めた。

しかし、ふと気がつくとみんなガンガンに禁止されている携帯使っているではないか。携帯は緊急の場合に備えて持ってくるべきだったな。何が起こるかわからないし...





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[ 2012/08/30 09:24 ] メキシコ手術入院体験記 | トラックバック(-) | CM(0)
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